fbpx

2022年1月改正!電子帳簿保存法の対策はできていますか?

2022年1月に「電子帳簿保存法(電帳法)」の改正が施行されます。

これを受け、企業や個人事業主は国税関係帳簿・書類のデータ保存について抜本的に見直しを迫られます。

これまで積極的にデジタル化を推し進めてきた企業も、逆にできるだけ新しいシステムの導入は避け、紙での保管に徹してきた企業も、法改正によって自社にどのような影響があるか把握する必要があります。

今回は電子帳簿保存法がどのようなものか、また特に中小企業にとってどのような影響があるか、経営者の方や経理担当者の方が抑えておくべきポイントを解説したいと思います。

※2021年12月20日追記 2021年12月10日に決定した2022年度(令和4年度)税制改正大綱に、改正電子帳簿保存法の猶予が盛り込まれました。

電子帳簿保存法とは?

正式名称は、「電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律(平成10年法律第25号)」。

ややこしいですが、要約すると…、

本来紙で保存することが義務付けられている国税関係の帳簿や書類を、一定の条件を満たせば電子化してパソコンなどに保存することを認める法律です。

「一定の条件」というところが企業が電子データを運用していく上での肝になります。

電子帳簿保存法の歴史と経緯

施行は1998年と意外にも歴史がある法律で、これまで世の中のデジタル化への対応の変化に合わせて何度か法改正されてきました。

大まかには

  • 2015年に電子署名の義務化廃止や金額の上限撤廃
  • 2016年にスキャナ保存要件が緩和
  • 2020年10月に電子決済の利用明細データも証憑として認められるようになる

等の法改正がありました。今回(2022年1月)の改正も「経済社会のデジタル化を踏まえ、経理の電子化による生産性の向上・記録水準の向上」を目的に行われます。

しかしもともとは紙で保存することが必須だった国税関係の帳簿や書類。

これを今後電子化していくのは、企業にとってはコストや労力が伴います。

闇雲にデジタル化に対応するのではなく、適切にポイントを押さえ、せっかくの対応を自社にとっての成長につなげるために、ぜひ経営者の方や経理担当の方は概要を、把握しておいてください。

国税関係帳簿書類とは

法律の言葉は弁護士や裁判官だけが読める特別な言語。

一般人にはわかりにくい部分が多々あります。

この法律は「国税関係帳簿書類の保存方法」について規定されたものです。

通称である「電子帳簿保存法」では「帳簿」と省略されています。

そもそもの電子保存の対象となる「国税関係帳簿書類」についてまずはご説明します。

帳簿と書類の違い

国税関係帳簿書類は「国税関係帳簿」と「国税関係書類」にわけられます。

帳簿

  • 仕訳帳
  • 現金出納帳
  • 売掛金元帳
  • 買掛金元帳
  • 固定資産台帳
  • 売上帳仕入帳など

書類

  • 棚卸帳
  • 貸借対照表
  • 損益計算書
  • 注文書
  • 契約書
  • 領収書など

国税庁の資料をよく見ると、『書類』「発行(控)」「受領」に分けられています。

つまり『書類』は企業間(もしくは企業と株主間)で受け渡しされる書類のことを指しています。

例として「請求書」は『書類』に分類されます。そのうち、「郵送した請求書」は「発行書類(控)」になり、「受け取った請求書」は「受領書類」となります。

帳簿は主に台帳など社内で完結して使われるものを指しています。

帳簿、書類の分類と対応する保存方法

法律上の「帳簿」「書類」が企業にとってどのような文書になるのかおわかりいただけたと思います。

これらの国税に関わる帳簿や書類は本来紙で保管することが基本となりますが、「電子帳簿保存法(電帳法)」によって電子保存が特例で認められるようになったというわけです。

電子保存は大きく二つに分けられます。

電子データ保存

現在では、見積書に始まり、注文書請求書などを手書きで作成する企業は少なくなってきています。

エクセルや販売管理システムなどで、はじめから電子データで作成される書類をそのまま電子データで保存することを「電子データ保存」といいます。

また、アマゾンや楽天などネット通販で、会社の備品を購入することが当たり前になってきています。その際、インターネットを通じて発行されるPDF形式の請求書や領収書をそのまま電子データで保存することも「電子データ保存」に含まれます。

スキャナ保存

店舗で備品を購入した場合など、紙の領収書を受け取ったり、FAXで注文書を請けたりした場合、その紙の書類を複合機でスキャンしたり、スマホで撮影し電子データとして保存することを「スキャナ保存」になります。

上記二つをまとめて「電子保存」といいます。

電子帳簿保存法一問一答(PDF) 〔令和3年 (2021年) 7月〕

対応する保存方法

帳簿・発行書類・電子取引の取引情報
→電子データ保存

受領した(紙の)書類
→スキャナ保存

2021年1月の「電子帳簿保存法(電帳法)」改正で何が変わるのか?

国税関係帳簿書類がどのようなものか把握していただいた上で、2022年の改正法施行が自社にどのような影響があるか確認してくだい。

改正のポイントを、国税庁の資料をもとにわかりやすく解説したいと思います。

電子帳簿保存法に関するQ&Aをわかりやすくまとめた「電子帳簿保存一問一答」は2020年と2021年に発表されています。

2つの資料を比較すると今回の改正で何が変わるのかがわかると思います。

※2021年12月20日追記 2021年12月10日に決定した2022年度(令和4年度)税制改正大綱に、改正電子帳簿保存法の猶予が盛り込まれました。

電子帳簿保存法一問一答(PDF) 〔令和2年 (2020年) 6月〕
電子帳簿保存法一問一答(PDF) 〔令和3年 (2021年) 7月〕

重要なポイントは

  • 今回の改正で、受け取った帳簿・書類を電子保存するのに税務署長の承認が必要なくななった。
  • 今回の改正により、「電子取引」の証憑類は「デジタルデータのまま」保存しておかなければならなくなる(「オンライン取引」には、Amazonでの買い物、オンラインバンキングの振込、クラウドサービスの契約なども含まれる)
  • 個人事業主も「オンライン取引」を行っていれば対応の必要がある
  • 「紙でもらった領収書」→スキャンして「デジタルで保存」でも可(だたし、クラウドドライブでの保存・管理、または、タイムスタンプの付与が必要)

改正前は、紙で受け取った領収書をスキャナーで読み取って保存することが簡単ではありませんでした。

「事前届け出が必要」などハードルが高かったといえます。

しかし2022年1月からは、届け出は必要なく、紙でもらった領収書をスキャナーで読み込んで保存することが可能です。紙の方は廃棄が可能になりました。

(紙で受け取った領収書は、スキャンして保存できますが、注意点があります。取引後のスキャンと会計処理は、最長2カ月+7営業日以内に処理する必要があります。)

つまり現金で買い物をして紙で領収書をもらったら、それは紙でも電子保存でも保存できます。

しかし、オンラインで買い物をしてオンラインでもらった領収書は紙に出力して保存は不可になりました。デジタルデータで保存しなければいけません。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

昨今のコロナ禍により、企業を取り巻くデジタル化は急速に進みました。

しかし、全体を見渡してみるとまだまだ過渡期と言えます。

社内のデジタル化を進めても、受け取る領収書などが紙の場合も多くあります。今後の法改正や業務効率化を見据えた上で、電子保存の運用を考えなくてはいけません。

弊社では企業の成長につながる電子保存の運用のお手伝いも行っていますので、気になる点があれば、ぜひご連絡ください。

お問い合わせ

ブログの内容や会社のITのことでお困りごとがあればお気軽にお問い合わせください

PAGE TOP